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スエードアイテムを長く使うために!正しいお手入れ方法と道具を合わせて紹介

起毛革の一種であるスエードは、デリケートな素材なので、美しさを保つためには日頃のお手入れが重要。使用した日はブラッシングするなど、お手入れを心がけると長持ちするでしょう。長く使うことはサステナブルな行動にもつながります。ここでは、スエードアイテムの特徴やお手入れ方法、必要な道具、ヌバックとの違いについて紹介します。

スエードの特徴とお手入れ

スエードのブーツで歩く女性

スエードは起毛革の一種で、革の裏面を毛羽立たせた独自の風合いが特徴です。その美しい見た目を保つためには、こまめなお手入れが大切。また、1つのアイテムをお手入れして長く使うことは、サステナブルの観点からも重要です。スエードの特徴と手入れ方法を説明します。

スエードは起毛革の一種

さまざまなファッションアイテムに使われるスエードは、起毛革の一種。革の表側を使用する通常の革製品に対し、スエードは革の裏面を使っています。牛・羊などの革の裏面を毛羽立たせてあり、独自の風合いを楽しめるのがスエードの特徴です。

デリケートな素材なのでお手入れが大切

独特の風合いが美しいスエードですが、革の裏面を使用していることもあり、汚れがつきやすくデリケートな素材です。こまめなお手入れが大切。お手入れを欠かさなければ、美しい見た目を保てます。やわらかい素材を傷めないようにお手入れしましょう。

スエードアイテムのお手入れ方法

スエード靴にブラシをかける女性

スエードはブラシにより毛の流れを整えるのが、お手入れの基本。落ちにくい汚れには、スエード用消しゴムやクリーナーが効果的です。ここでは、スエードアイテムのお手入れ方法を解説します。

毛のブラシでブラッシング

スエードアイテムは表面の毛が乱れると、本来の良さが失われてしまいます。日頃のお手入れでは、ブラシで毛並みを整え、汚れをかき出します。ブラシは通常の革靴に使う馬毛や豚毛か、スエード専用のものが良いでしょう。汚れは時間とともにこびりついてしまうので、使用した日の終わりにブラッシングすると、良い状態を保てます。

ゴムブラシでブラッシング

スエード素材にゴムブラシを使うと、毛の奥まで入り込んだ汚れを取り除けます。また、寝てしまったスエードの毛並みを立ち上げ、整えることも可能です。毛が寝てしまうとテカリの原因になるので、気が付いた時にブラッシングしましょう。ゴムブラシが固い場合は、手でほぐすと使いやすくなります。

消しゴムかクリーナーを使用

ブラシで落とすのが難しい汚れには、スエード用の消しゴムがおすすめです。汚れた部分を優しくこすると、キレイになります。無理にこすると革が痛むので、注意が必要です。

水が染み込んでシミになると消しにくいですが、クリーナーで目立たなくすることは可能です。スエード用のクリーナーをアイテム全体につけてから、水をつけて絞ったタオルで拭き取ります。汚れた部分はたたくようにして取りましょう。クリーナーが残ると変色の原因に。タオルでよく落とし、乾かしてブラッシングで完了です。

頻繁にクリーナーを使うと素材を傷めるので、どうしても気になる時のみ使うようにしてください。

濡れた時は新聞紙で湿気を吸い取り陰干し

スエードアイテムにシミを作ると消しにくいので、雨などで濡れてしまったら、シミにならないようにしっかり乾かしましょう。スエード靴であれば、丸めた新聞紙を入れ湿気を取りながら陰干しします。新聞紙は、数時間おきに替えると良いですね。

1日乾かした後、シューキーパーなどを入れて形を整えながら、完全に乾くまでもう1日程度干します。乾いたら、ブラッシングと防水スプレーを忘れずにかけておきます。

防水スプレーをかけて保管

お手入れが済んだら、スエードアイテムに防水スプレーをして保管します。購入時にも、防水してから履くようにしましょう。スエードの靴であれば、型崩れ防止にシューキーパーを使って保管します。

防水効果のあるスプレーはもちろん、スエード素材に栄養を与える成分が含まれているスプレーなら、革の色・ツヤを美しく保つ効果も期待できます。他にも、色が薄くなった時に使う補色スプレーもあるので、ケースに応じて使用したいですね。

スエードアイテムのお手入れに必要な道具

スエード靴とお手入れ道具

スエードアイテムのお手入れには、専用の道具をあらかじめ用意しておきましょう。ブラシと防水スプレーの他に、スエード専用の消しゴムやクリーナーもあると、汚れが気になる時に対処できて便利です。それぞれ説明します。

ブラシ

スエードのお手入れをする上で、ブラシは重要なアイテム。ブラシには毛とゴムのものがありますが、両方用意して使い分けると、スエードの状態をより美しく保てるでしょう。ゴムブラシは、クレープブラシとも呼ばれます。ゴムの部分が汚れてきたら、先をハサミで切り取ると、常にキレイに使えます。

防水・補色スプレー

水が染み込みやすいスエードアイテムに、必須なのが防水スプレー。毎回のお手入れの後に、忘れずにかけておきます。

防水スプレーの中には、革に栄養を与える成分が含まれているものもあります。通常の革製品に使うクリームなどは、スエードには使えないので注意しましょう。色があせてきたら、スエード専用の補色スプレーを使って、色を補うと良いですね。

スエード専用消しゴム・クリーナー

スエード専用の消しゴムやクリーナーがあると、汚れた時にすぐ対処できて便利です。特に消しゴムは手軽に使え、取り扱いも簡単なのでおすすめ。溶剤系のクリーナーは革を傷める恐れがあるので、他の方法では対処できない時にだけ使いましょう。

ヌバックとスエードの違い・お手入れ方法

ヌバックのブーツを履く女性

ファッションアイテムによく使われるヌバックは、スエードと同じく起毛革の一種。基本的なお手入れ方法はスエードと同じですが、異なる特徴を持ちます。ヌバックは一般的にスエードより高価ですが、耐久性に優れているので1つのアイテムを長く愛用できるでしょう。ここでは、ヌバックとスエードの違いを説明します。

ヌバックとスエードの違い①革の種類・使用面

ヌバックとスエードは、同じ起毛革の一種です。革の種類や使用面、毛足の長さによって、名称が変わります。ヌバックは牛革の表面を使ったもののことで、毛足の短さが特徴。対してスエードは子牛や羊・ヤギの裏面の革を使い、毛足は長めです。

起毛革には他に、スエードより毛足の長いベロアや、鹿の革をなめしたバックスキン、カモシカの革を使用したセーム革があります。

ヌバックとスエードの違い②革の厚み

革の種類だけでなく、ヌバックとスエードでは厚みも異なります。ヌバックは厚みがあり、対してスエードは比較的薄い素材です。スエードは独特の風合いを出すために、裏側からヤスリをかけて削るため、本来の革の厚さよりさらに薄くなっています。この厚みの違いにより、ヌバックはスエードよりも優れた耐久性を持ちます。

ヌバックとスエードの違い③価格

起毛革は、素材としている革の相場によって価格が変わります。ヌバックは高級な牛革を素材とするため、価格も一般的なスエード製品より高くなっています。その分質が良く、魅力のある素材です。ヌバック製品を入手した際は大切にお手入れして愛用しましょう。

スエードアイテムのお手入れ方法を知り、長く愛用しよう

黒いスエードのブーツを履く女性

スエードアイテムの魅力を保つには、日頃からのお手入れが大切。使用した日はブラッシングをして、汚れが気になったら消しゴムやクリーナーを使うと長持ちします。1つのアイテムを長く使うことは、サステナブルファッションを取り入れる第一歩にもなりそうです。スエードのお手入れ方法を知って、大切なアイテムを長く愛用したいですね。

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aki
サムネイル: aki
ヴィンテージアイテムが大好きな27歳。海外の古着屋さん巡りで自分だけのアイテムを見つけるのが趣味。好きなブランドはMARNI。憧れブランドはCHANEL。