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世界で注目されているクルエルティフリーとは。リーピングバニーマークが目印

クルエルティフリーとは、化粧品や日用品などの開発や製造などにおいて、動物実験を行わないことを指します。しかし、人間が使用する化粧品や日用品の安全性を確認するために今もなお多くの動物達が犠牲になっています。本記事では、クルエルティフリーについて解説。注目を集めている理由やリーピングバニーについても解説します。

クルエルティフリーとは?

犬と猫の横に置かれた化粧品

出典 shutterstock

クルエルティフリーとは、動物を使った実験を行わないことを示した指標のことです。欧米を中心に関心が高まり、日本でもその考え方が広まっています。ここでは、クルエルティフリーについて紹介するとともに、ヴィーガンとの違いを解説します。

いかなるプロセスでも動物実験を行わないことを示す指標

クルエルティフリーを和訳すると、「残虐性(cruelty)がない(free)」という意味です。化粧品や日用品などの開発から製造、消費者の手元に届くまでのプロセスにおいて、動物実験がなされていないことを表しています。

動物実験を行わないクルエルティフリーで製造された化粧品をクルエルティフリーコスメと呼び、動物実験以外の方法で自社製品の安全性を証明し、動物愛護団体に認証されたメーカーだけがクルエルティフリーのマークを獲得することができます。

クルエルティフリーとヴィーガンとの違い

クルエルティフリーは動物保護を目的としているヴィーガンと似ていますが、全くの別物です。クルエルティフリーは製造するプロセスに対して重要視していますが、ヴィーガンは動物由来の材料や成分を使用しているものを避けるべきという考えです。

動物由来の材料や成分を使用していないものだとしても動物実験を行っていれば、クルエルティフリーではなくヴィーガンになり、ヴィーガンでは使用しないハチミツやコラーゲンを使用していても動物実験をしていなければクルエルティフリーと呼びます。さらに、成分や製造過程どちらもクリアしていれば、ヴィーガン&クルエルティフリーと呼びます。

クルエルティフリーが注目されている2つの理由

クルエルティフリーと書かれたボードを持つ人の手

出典 shutterstock

クルエルティフリーは、人々の疑問によって注目を浴びるようになった背景があります。ここでは、クルエルティフリーが世界中で関心を持たれ始めた理由について解説します。

①そもそも人間と動物の体の構造が違う

そもそも、人間と動物は体の構造や機能などが異なるため、実験で行う成分や薬物に対する反応が違う可能性があります。動物実験では安全だったのに、人間や環境には危険性があるとわかったものがあるのも事実です。

実際に、動物実験でのデータは意味を成していないと主張する医療関係者や専門家もいます。

②人体への安全性が確認されている成分が多い

化粧品や日用品に使用されている一般的な成分は人体への安全性が確認されています。しかし、有用性の評価のために残虐な動物実験が行われています。

これに疑問を持ったヨーロッパを始めとした諸国が、動物実験を廃止する運動を行いました。その結果、クルエルティフリーが世界中で注目されるようになったのです。

クルエルティフリーの認証制度「リーピングバニー」とは?

うさぎのアイコンと化粧品

出典 shutterstock

リーピングバニーはクルエルティフリーを公式認定し、マークを付与する制度のこと。動物実験を行わない企業と消費者をつなぐために始まりました。ここでは、リーピングバニーの概要や組織などについて見ていきましょう。

クルエルティフリーの認証制度のこと

リーピングバニーは、クルエルティフリーを認証する制度です。製品の開発から製造に至るまで、「すべてのプロセスにおいて動物実験が行われていない」、「動物実験を行った原料を使用していない」などの認証基準をクリアした企業だけが公式認定マークを受けることができます。

現在では1,300以上の企業がこのプログラムの認証を受けており、信頼性が非常に高くなっています。

リーピングバニーを認証する組織

リーピングバニーは、アメリカとカナダの8つの動物保護団体「CCIC(Coalition for Consumer Information on Cosmetics)」やクルエルティフリー・インターナショナル(Cruelty Free International)が運営しています。アメリカやカナダはCCIC、それ以外の国はクルエルティフリー・インターナショナルが認証を実施。他にもアメリカを拠点とするPETAのビューティ・ウィザウト・バニーズ(Beauty Without Bunnies)などもあります。

うさぎがモチーフとなった認証マーク

クルエルティフリーの認証マークにはうさぎが書かれています。これは、化粧品成分の実験に利用されることが多いうさぎを救うという意味が込められています。

世界のクルエルティフリーの取り組み

豹柄が書かれたまぶた

出典 shutterstock

世界、特に欧米ではクルエルティーフリーを推進する動きが活発化しています。日本でも広まりつつありますが、認知度が低いのが現状です。ここでは世界で行われているクルエルティフリーの取り組みについて解説します。

【海外】動物実験の禁止

欧米諸国では、動物保護を訴える運動が盛んに行われ、2013年ヨーロッパでは、動物実験や動物実験を行った製品販売が禁止になりました。2020年にはアメリカ・カリフォルニア州でも、動物実験を行った化粧品の輸入や販売を禁止に。インドやニュージーランド、ブラジル、台湾なども動物実験を禁止しています。

【日本】まだまだ認知度が低い

日本でもクルエルティフリーを推進していますが、まだまだ認知度が低いのが現状です。しかし、資生堂は化粧品や医薬部外品での動物実験の廃止を謳っています。

海外では法律になっている国もありますが、日本では法制化に至っていないため、独自でクルエルティフリーについて取り組んでいます。

クルエルティフリーの認証を得ているブランド

うさぎの置物とコスメアイテム

出典 shutterstock

最後に、クルエルティフリーの認証を得ているブランドを紹介します。

ビューティーコテージ(Beauty Cottage)

ビューティーコテージは、2019年にタイから日本へ初上陸した、動物実験をしないことをポリシーとしているナチュラルコスメブランドです。パラベンやラウリン酸Naといった刺激が強い成分を使用していません。また、自然由来の成分やオーガニック成分を使用しているので、敏感肌の人でも使えるのが特徴です。

サニーズフェイス(Sunnies Face)

幼馴染5人で立ち上げたフィリピン発のコスメブランド、サニーズフェイス。動物実験をしない、動物由来の成分を含まない、防腐剤フリーをコンセプトとしています。

サニーズフェイスのコスメは環境だけでなく、肌にも優しいのが魅力。リーズナブルなのに使い心地が良いと海外セレブや美容家からも注目されています。

クルエルティフリーの商品を選んで動物実験をなくそう

ウサギと顔を近づけている女性

出典 shutterstock

人間が安全に化粧品や日用品を使うために、日々動物が犠牲になっています。世界ではクルエルティフリーが積極的に行われていますが、日本では認知度が高くありません。クルエルティフリーについて理解することは、動物を救うことにつながります。クルエルティフリーの商品を選び、将来的に動物実験をなくしましょう。

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aki
サムネイル: aki
ヴィンテージアイテムが大好きな27歳。海外の古着屋さん巡りで自分だけのアイテムを見つけるのが趣味。好きなブランドはMARNI。憧れブランドはCHANEL。